築40年の住宅に住んでいるとあちこちの老朽化が気になり、家のリフォームを検討する方も多いと思います。
しかし一口にリフォームと言っても、修繕箇所によって値段がさまざまで、何を優先していいかわからないものですよね。
そこで今回は予算を300万円に絞った場合、築40年の住宅にあと20年住むためにはどこから手を付ければいいのかについて解説します。
「限られた予算で効率の良いリフォームをしたいが、どうしたらいいかわからない。」という方はぜひ読んでみてください。
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今の家にあと20年住むには?
最初に、なぜ「20年」の設定で話を進めるのかついてお話します。
そもそも戸建ての場合、40年前の基準で作られた家は現在の耐震性能を満たしておらず、本来であれば建て替えが理想です。
また、リフォームをするにしても大規模な工事が必要になります。
マンションの場合も同様ですが、修繕費用の問題からなかなか建て替えが進んでいないのが現状です。
しかし、だからといって今すぐ倒壊するわけではありません。
今後を考えたとき、例えば
- 老後のタイミングで建て替えたい
- 子供が成人するまでは貯金を残しておきたい
- ここを終の棲家にしたい
などの理由であと20年ぐらいしか住む予定がないのなら、最低限のリフォームでしのぐのも手ということです。
それより先の30年、40年と住む予定があるのであれば、予算をもっと確保して大規模なリフォームを検討してください。
早めの修繕がその家の寿命を伸ばすからです。
リフォームの優先順位を考える
リフォーム優先順位の項目は、マンションよりも一戸建てのほうが多くなります。
というのも、マンションでは基礎や外壁の工事は修繕積立金から行うため、一個人でできる内容に制限があるからです。
そこで今回紹介するリフォーム優先順位では、1位と2位は一戸建て限定の修繕項目です。
3位以降はマンションにも該当するので、マンションリフォームを検討されている方はそちらからご覧ください。
【一戸建て限定の修繕項目とは?】
一戸建てを修繕する時ってどこから手を付けたらよいかわからないもの。
いっぺんに全部やると、仮住まいを用意したりといろいろ面倒が増えます。
なので、修繕をする際は優先順位元に始めるのが得策です。
リフォーム優先度1位:屋根・外壁工事
一戸建ての場合、最優先したいのは屋根と外壁工事です。
いくら内部をきれいにしても、雨漏りをしてしまったら意味がないからです。
内部に水が染みてしまうと木が腐ったり、金属が錆びて腐食を引き起こします。
点検を依頼し、もし問題があれば最優先で修繕してください。
屋根瓦の場合、一部修繕費用は10~60万円です。
全面葺き替え工事であれば150~200万円は見ておきましょう。
外壁の塗り替えは60~150万円程かかります。
施工方法によって価格が大きく変わるので、費用対効果を考えて選んでください。
ちなみに業者を選ぶ際は、予算に応じた提案をしてくれるところを選ぶと安心です。
リフォーム優先度2位:安全性(耐震性)
具体的には耐震補強工事のことを指します。
ただし、築40年の物件の補強工事費は200万円以上かかるため、実施するなら予算のほとんどを使い切ってしまうことを覚悟しておいてください。
【一戸建て・マンション共通の修繕項目】
リフォーム優先度3位:水回りの修繕
キッチン・お風呂・トイレなどの水周りは、毎日使う設備であると同時に、老朽化が進みやすい箇所でもあります。
キッチン、浴室、洗面所、トイレの計4カ所のリフォームを予算300万円に抑えることも可能です。
ただし工事の日数によって必要な人件賃が変わってきますので、それも踏まえた計画を立てましょう。
リフォーム優先度4位:LDK
リビングやキッチンが古くなって不便さを感じるようであれば、思い切ってLDK全体をリフォームしましょう。
余裕があれば隣の部屋の壁を抜いて大型LDKを作るのがおすすめです。
予算が300万円であれば対面式キッチンにすることも可能です。
家族が集う空間が快適になれば、自然とLDKに人が集まるようになりますよ。
老後の暮らしに備え、寝室を1階に作るのも良いですね。
リフォームでの注意点とは?
新築の工事と違い、リフォームは予測不可能な出来事が日常茶飯事です。
床をはがして初めて重大な欠陥や補修箇所が見つかり、追加で費用が掛かることもあります。
予算を多めに確保することも大切ですが、もっと重要なのはなるべく正確な見積もりを出してもらうことです。
現場を見ずに見積もりを出してくるような業者はこちらから断りましょう。
リフォームをするなら補助金は要チェック!
国や自治体の制度でリフォームの補助金が出るのをご存じですか?
先ほど取り上げた耐震工事などは、「木造住宅耐震化促進補助事業」などという名前で対象に指定されている場合があります。
制度は自治体によって大きく異なるので、自身でよくチェックしておくことが必要です。
ただし、補助金目的でせっかく決めた優先順位がぶれるのは避けたいところ。
「もし使える制度があればラッキー」ぐらいの気持ちでいることが大切です。
まとめ
リフォームは決して安くない買い物です。
今回紹介した優先順位や概算費用はあくまで一般的なものであり、何がベストかは家によって異なります。
本記事を参考に、優先順位や予算について家族としっかり話し合い、効率的なリフォームを計画しましょう。